僕(徳山雄司)がまだADだった頃の話だ。
本当にまれにだが、TV番組撮影中に出演芸能人のパンチラを見れることがある。でも、大抵は見せパンやスパッツを履いている。生パンを見せるのは、売出し中の無名な子かAV女優のような見せてもいい興奮しないパンチラばかり。
でも、今回のパンチラ体験は「本人が見られたくないと思ってる、生パンツ」だった。今でもこの衝撃を忘れられない。
その相手こそ、当時から人気アナウンサーとして大忙しだった栗田アナ。
誰もが知る通り、栗田アナは美人で頭の回転が早く、出演者のノリに合わせる器用さがありながら、度を超えたイジリには毅然とした態度を取る人だった。特に僕らADのような下の立場にも優しかった。
打ち上げでプロデューサーや大物芸能人から理不尽にイジられたり、ひどい時には蹴られたりする僕を、栗田アナがいつも助けてくれた。フリーアナウンサーの彼女にとって、キャスティング権を持つ彼らに歯向かうのは相当なリスクだったはずだ。
彼女がすごいのは、僕を守る時も単純に正義感を振り回すのではなく、「あれ?xxプロデューサーは童貞じゃなかったんですか?」などの切り返しで、場を白けさせずにイジメから守ってくれるところ。計算でなく自然体でそんな振る舞いができる魅力的な人だ。そんな彼女に、芸能人への憧れを超えた好意を抱くようになっていた。
僕より少し年上な30代の栗田アナだったが、年上の魅力に目覚めたキッカケだったのかもしれない。
そして、そんな栗田アナのパンチラを見てしまったのは、ある日の特番撮影。番組中のクイズコーナーで、機材アクシデントがあり、出演者がしゃがんでVTRを見ることになった。
膝丈より少し長めのスカートでしゃがんだ彼女の姿に、僕は動揺した。僕の目線からは、もう少しでパンツが見えそうだったからだ。
カンペ出し担当の僕は出演者にヒントを出すために近づく。栗田アナは両手をスカートの前に置いてパンツが見えないように配慮しているが、見えるか見えないかギリギリのアングルに興奮してしまう。
最初はカンペのヒントを見ても、答えが分からかった栗田アナだったが、ついに事件が起きてしまう。
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