高級ホテルのプールサイド。いつもはラウンジチェアで優雅に横たわるだけのレオナが、今日は珍しくプールに足を踏み入れる。
堂島由美子
レオナ様、今日はプールに入られるのですね。珍しいです
レオナは微笑みながら、ゆっくりと水に浸かっていく。
西園寺レオナ
ええ、たまには水に触れたくなるのよ。それに…少し確認したいことがあってね
堂島由美子
確認することですか?
西園寺レオナ
ええ、ちょっとした実験よ。水に浸かると、物事がはっきり見えてくるの
レオナがプールを泳ぎ始めると、一人の男性従業員が不自然な動きでプールサイドを歩いている。レオナは一瞬、その男性に目を向ける。
西園寺レオナ
(やはり怪しい動きをする従業員ね。組織の人間か、それとも…)
レオナはゆったりとした泳ぎを続けながら、さりげなく周囲を観察する。しばらくして、彼女はプールから上がろうとする。
階段に手をかけたところで、レオナは動きを止める。豊満な胸が水着から今にもこぼれ落ちそうな様子に、男性従業員の視線が釘付けになる。
堂島由美子
レオナ様?なぜ、プールから上がらずに止まるのですか?
レオナは小さく微笑み、由美子に目配せする。
西園寺レオナ
ちょっとした確認よ、由美子さん
そう言いながら、レオナはゆっくりとプールサイドに上がる。その間、男性従業員の視線の変化を注意深く観察している。カサカサと手が小刻みに動いているようにも見える。
西園寺レオナ
由美子さん、タオルをお願いできるかしら
由美子がタオルを手渡す間、レオナは男性従業員の不自然な動きを確認する。
西園寺レオナ
由美子さん、あの男性、明らかに私を盗撮していたわ
堂島由美子
えっ?どうして分かるんです?また、ガレンの組織の人間が??
レオナは小さく首を振る。
西園寺レオナ
いいえ、違うわ。彼はただのスケベな男よ。先ほど私の胸が強調された時の彼の反応で確信したわ。私の胸を見て我慢できず、自慰行為をしてたみたいだし
由美子の顔が怒りで赤くなる。
堂島由美子
レオナ様の身体をスケベな目で見る男は、絶対許せません!至急ホテルに連絡を取ってきます
レオナはため息をつく。
西園寺レオナ
どうやら、またこのプールともお別れになりそうね。組織の人間ではなかったようだけど、次はどう動いてくるか…
レオナの表情には、少しの安堵と、新たな警戒心が浮かんでいた。